Banko Archive museum

萬古焼の魅力を伝えるミュージアム

江戸時代を発祥として、明治期より三重県四日市の地場産業として発展した「四日市萬古焼」。

焼き物の素材となる陶土(とうど)に恵まれた産地ではありませんでしたが、新たな技術開発への取り組みや、造形やデザインへのこだわり、海外メーカーとの流通の開拓など、多くの創意工夫を通して独自のオリジナリティを生み出しています。
270年の歴史の中で常に変化を続けてきたこの「萬古焼」をもっと多くの方へ伝えたい……という想いから、陶芸家の内田鋼一さんがこの美術館を企画。2015年に萬古工業会館の1階に開設しました。

萬古工業会館ビルの一階のオープンなワンフロアに、大きな白い矩形で囲んだ展示室を計画。展示室を出たところにカフェスペースとカフェの厨房とレジコーナーを設けています。室内をあちこち歩くと、さまざまな景色がありますが、大きな箱の中に箱をつくり、さらに箱で空間を構成しているという、不思議で魅力的な場所です。
1954年に建築された歴史ある会館の中に、家具デザイナーの小泉さんと大工がつくった家具やインフィルが調和する素敵なミュージアム。ぜひ、実際に足を運んでデザイン性の高い萬古焼の展示とともに建築の面白さを体感してください。

DATA
●Banko Archive Design Museum
・設 計:小泉誠+Koizumi Studio
・施 工:阿部建設
・ロゴデザイン:大橋歩
・館内サイン:山口信博
http://banko-a-d-museum.com